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ダーリング・ハーバー開発地区の総合的な再開発を担当するダーリング・ハーバー・オーソリティー(以後「オーソリティー」と呼ぶ)を設置する法律が1984年9月29日に施行された。オーソリティーには「ダーリング・ハーバー開発地区」に関するあらゆる管理権限と、民間所有地の取得に関して例外的なほど強力な権限が賦与された。公地はすべてオーソリティーに無償で帰属することになった。

 

オーソリティーはまた、小売店や、観光、商業、娯楽、リクリエーションの施設を建設し、運営する権限も与えられた。実際には、これらの施設のほとんどは、民間企業がオーソリティーとのリース契約で建設したものである。オーソリティーの担当は、インフラとサービス、公園用地、プロムナードと橋梁、大駐軍場、展示・会議施設、および数多くの小規模な公共施設の建設に限定されていた。

 

1988年1月16日に、ダーリング・ハーバーは一般に公開された。この開会式の目玉は、開国200年式典の一環としてオーストラリアに入港した大型帆船の停泊であった。一般公開以降の数ヶ月間に、200万人以上の人々がこの地区を訪れた。

 

夢物語が実現したというのは誰もが認めるところであった。ダーリング・ハーバーを3年間の内にハイクレートな優れた港湾として生まれ変わらせたことは、まさに偉業と言える。

 

その後困難な時期はあったが、オーソリティーは、現在(1996年後期)において、大規模な民間開発と公共事業によるインフラ整備の完成に確実に一定の目途がついたとしている。

 

ここで今日までのダーリング・ハーバー開発において生じた問題とその原因について説明する。

 

1988年以降
1988年までに、ダーリング・ハーバーで次の設備が完備された。
・国際展示場及び国際会議場
・臨港フェスティバル・マーケット・プレイス
・シドニー水族館
・国立海洋博物館
・モノレール
・駐車場、二つ
・ポンプハウス居酒屋と醸造所
・貸しボート設備

 

 

 

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